ちょっと解り難い書き方だったんで,補足説明します.
フーコーテストは,球面に対してゼロメソッドです.完全球面の時に,像は真っ白か真っ黒かの2通りのパターンしか見えません.普通は真っ白と真っ黒の間に中間濃度のパターンになりますが,これはナイフエッジが完全な直線になっていないための誤差に過ぎません.ギザギザしてるナイフエッジだとコントラストが下がります.キンキンに直線のナイフなら白と黒だけに近づきます.有り難がって見る必要はありません.
で,球面よりも端っこが手前に来ている,つまり偏球面と,その逆の端が向こうに行っている,つまり楕円,放物,双曲面との区別はできます.でも,どっちに転んでいるかが分かるだけで,その量は分かりません.だから,どうしてもバーニャ付けてナイフの位置を測定して,鏡面を中心から同心円状に焦点距離(球面半径)を測定して,誤差の2乗和平方根を出さないことには○/λとかの数値は出せないです.
一番缶単位,その面の精度を出すなら,まず,フーコー像の真ん中辺りが左右同じ明るさになるナイフ位置(中心付近の曲率半径)と,同じ様に鏡の端っこの曲率半径を測定します.
このナイフ位置の差が,理論的な値 h^2/2R とどの位違うかを出します(この式はナイフが単独で動く場合).完全に一致しているなら球面収差が100%補正された状態(フルコレクションと言いますけど),半分だったら50%の不修正,やり過ぎているなら○○%の過修正って評価します.
この修正量をガラス面の物理的な高さに換算して,光の波長の何倍なのかに計算すれば○/λって数値に直せるわけです(ちょっと忘れてしまいましたけど).ただし,この計算の仕方は素のまま計算するので,面の凸凹誤差を最小自乗法で最適化する評価法より厳しい値が出ます.