みなさま、こんにちわ。
いろいろな資料が公開されているんですねぇ。びっくり。
引き続いて、「輸出貢献企業名簿(S44年度)」から商社(主要品目に望遠鏡がある者)を抜き出し
てみました。
カーディナル商事(株) Carinal Corporation
① 双眼鏡、顕微鏡、望遠鏡
② 米国
③ 87%
(株)タチバナ Tachibana & Co.,Ltd.
① 顕微鏡、望遠鏡、拡大鏡
② 米国、カナダ
③ 100%
(株)大洋通商 Taiyo & Co.,Ltd.
① 双眼鏡、望遠鏡、写真機用品、電機部品
② 米国、カナダ、英国、西ドイツ、豪州
③ 96%
デンカー産業社(株) Denkar Industries Co.
① 光学機械双眼鏡、望遠鏡、その他
② 米国、西ドイツ、英国、オランダ、その他
③ 100%
東洋実業(株) The Oriental Trading Co.,Ltd.
① 双眼鏡、望遠鏡、顕微鏡、その他
② 北米、カナダ、英国
③ 97%
光学機械製品を取り扱っていた商社は、この他にもあります。
天体望遠鏡については、この時期、輸出では相手先のブランドで
輸出されているケースが多かったように思えます。
1950年代にはブッシュネルやタンロイサプライなど米国から買い付けに
来ています。(満足できる製品を安く仕入れることができる。)
その後、変動相場になり、円高ドル安は、日本の製品にわざわざ買い付け
するだけの価値が見いだせなくなったのでしょうか。
また、商社にしても、国内メーカーからの買い付けたけではなく、コスト面
からは東アジアの諸国からも買い付けてくるようになっていったでしょうし。
天体望遠鏡を取り扱う商社も少なくなりましたし。
メーカーも商社も減り、当然といえば当然でしょうか。
ガラクマ様のご指摘の件ですが。
統計データは、その関係団体に所属している企業の申告なのではないでしょうか。
下請け会社が、その団体の構成員でないかぎり二重計上はないと思いますが。
また、小売店は小売店でその所属する団体に申告するのではないでしょうか。
元データが、どこから出たものなのかには注視する必要はあると思います。
輸出入統計資料
Re: 輸出入統計資料
みなさま、こんにちわ。
統計資料とは関係はありませんが、輸出にあたっては、輸出品に関しての規格が定められています。
私が対象としているのは、あくまでも戦後輸出が再開され、~1960年頃です。
1950年代の輸出向け天体望遠鏡を考える上で参考になると思います。
JES機械7126一般用屈折望遠鏡(昭和23.10.1決定)
この規格は輸出品取締法の関係から規定したもので、公称対物レンズ有効径100mm以下の天体用または地上用の単眼
屈折望遠鏡で、しかもアマチュア用のものに適用するものである。
性能は他の規格と異なりヒトミ径以外はすべて公称値に対して許容範囲をきめており、そのため対物レンズ有効径等
はインチから換算する端数の影響も含める意味で相当ゆるくなっている。対物レンズの焦点距離のゆるしと接眼レンズ
の焦点距離のそれが違っているのは測定上の便宜を考慮した結果である。
東秀彦「光学機器と測量機器 No.2望遠鏡関係の規格」『規格と標準2(2)』1949
表示について、気になる記述があったので、追記します。
(1)望遠鏡には、天体用では公称対物レンズの有効径および対物レンズ・接眼レンズの焦点距離を各そのワクの一部に、
また地上用では本体の一部に公称倍率・公称対物レンズ有効径・公称実視界・製造番号・名称・製造者名(または略号.)
を原則として記載する。
(2)増透処理を施した望遠鏡には、適当な表示を施すことを原則とし、これに該当しない望遠鏡には表示を施してはなら
ない。
注として、「増透処理を施した望遠鏡とは少なくとも対物レンズの内面・接眼レンズの内面・正立レンズおよびプリズ
ムの透過面に増透処理を施したものをいう」とある。
「JIS機械工業規格全集 第5巻」1957
対物レンズの枠に有口径、焦点距離が記されているのには理由があったということでしょうか。
また、COATEDの意味も内面一面のコートでもCOATED。
上記の基準がいつまで適用されていたのか。
輸出向け天体望遠鏡を考えるには、法令の調査も必要かと思います。
統計資料とは関係はありませんが、輸出にあたっては、輸出品に関しての規格が定められています。
私が対象としているのは、あくまでも戦後輸出が再開され、~1960年頃です。
1950年代の輸出向け天体望遠鏡を考える上で参考になると思います。
JES機械7126一般用屈折望遠鏡(昭和23.10.1決定)
この規格は輸出品取締法の関係から規定したもので、公称対物レンズ有効径100mm以下の天体用または地上用の単眼
屈折望遠鏡で、しかもアマチュア用のものに適用するものである。
性能は他の規格と異なりヒトミ径以外はすべて公称値に対して許容範囲をきめており、そのため対物レンズ有効径等
はインチから換算する端数の影響も含める意味で相当ゆるくなっている。対物レンズの焦点距離のゆるしと接眼レンズ
の焦点距離のそれが違っているのは測定上の便宜を考慮した結果である。
東秀彦「光学機器と測量機器 No.2望遠鏡関係の規格」『規格と標準2(2)』1949
表示について、気になる記述があったので、追記します。
(1)望遠鏡には、天体用では公称対物レンズの有効径および対物レンズ・接眼レンズの焦点距離を各そのワクの一部に、
また地上用では本体の一部に公称倍率・公称対物レンズ有効径・公称実視界・製造番号・名称・製造者名(または略号.)
を原則として記載する。
(2)増透処理を施した望遠鏡には、適当な表示を施すことを原則とし、これに該当しない望遠鏡には表示を施してはなら
ない。
注として、「増透処理を施した望遠鏡とは少なくとも対物レンズの内面・接眼レンズの内面・正立レンズおよびプリズ
ムの透過面に増透処理を施したものをいう」とある。
「JIS機械工業規格全集 第5巻」1957
対物レンズの枠に有口径、焦点距離が記されているのには理由があったということでしょうか。
また、COATEDの意味も内面一面のコートでもCOATED。
上記の基準がいつまで適用されていたのか。
輸出向け天体望遠鏡を考えるには、法令の調査も必要かと思います。