最近の光軸調整器具(コリメータ)

 顕微鏡、天球儀等の望遠鏡以外の機材、専門書籍。特に天文に拘りませんが、機材好きの広場です。
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ガラクマ
記事: 875
登録日時: 2023年6月07日(水) 21:16

最近の光軸調整器具(コリメータ)

投稿記事 by ガラクマ »

 以前フリマで、中古のレーザーコリメータを売っていると、同業者から「今は法律で売れないよ」と言われ、取り下げました。
確かに、国際光機さんや笠井さんも従来型の販売を止め、星見屋さんは手の込んだ機材を売り始めました。
https://www.m2m.co.jp/Hoshimiya/NewsRel ... 130608.pdf

消費生活用製品安全法の関係で、経産省より指導が入ったことのことです。
https://www.meti.go.jp/policy/consumer/ ... import.pdf
確かにレーザーコリメータどころか、皆が使うレーザーポインターもなかなか手に入りにくくなりました。

最近、「接眼部の平面ミラーの回帰多重反射」を利用して・・・という製品を見ました。
回帰反射型センサーというのは聞きますが、「回帰多重反射」というのは魔鏡を連想する言葉です。
まあ、それはそれで置いといて、一時期無くなったレーザーコリメータが、、ヤフオクやアマゾン、楽天で売られております。
 (まあ、中国から個人で直接買う分には規制外だったかと思いますが・・・)

 最近のコリメータの関わる事情は、どんなでしょうか?
 プライベートメッセージです
還暦α
記事: 176
登録日時: 2023年6月20日(火) 12:59

Re: 最近の光軸調整器具(コリメータ)

投稿記事 by 還暦α »

皆様こんにちは。

仕事柄、レーザを扱っているので調べてみました。
私自身は工業製品に携わっているので民生品の情報には疎く、レーザポインターの規制の件は
知りませんでした。

「消費生活用製品安全法による携帯型レーザー応用装置」を調べてこちらの解説を見ました。

https://www.regsol.jp/laser-safety/psc/

これまで販売されてきたところが撤退された理由はPSCマークを付けなければならず、マークを付けるには
次のようなことが必要になるからだと思います。

・事業の届け出が必要

・登録検査機関による法定の適合性検査を受ける必要がある
 輸入品の場合はロットごとに検査が必要(1号検査)
 日本で作る場合は工場で使用する検査設備の検査等が必要(2号検査)

・自主検査が必要で検査記録を作成し3年間保存しなければならない。

レーザの安全基準からすれば赤色レーザであれば出力を0.39ミリワット以下にすればクラス1になるので
少し暗いかなという明るさでコリメータとしては使えるレベルと思います。
(従来のレーザーポインターはクラス2、最大出力1ミリワット以下で販売されていました)

JISのレーザ安全基準 29ページにクラス1の出力上限値が記載されています。
(放出持続時間が最も長い右側の値が適用されます)

https://kikakurui.com/c6/C6802-2018-01.html

コリメータとして使う場合に問題になるのは「放出状態維持機能を有さないこと」がPSCマークの条件になっていて
連続照射できる物にはPSCマークを付けられないという事です。
一定時間点灯可能としても調整している間にいちいちボタンを押さなくてはならないのは手間がかかりすぎです。

ガラクマ様ご紹介の製品がどのようにしてPSCマークを回避して販売できているのかは理解できていません。

PSCマークは製造販売する側の規制なので自作する分には関係ありません。
アマゾンなどで部品としてレーザーモジュールを買って作るのが良さそうですね。
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