塗銀

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ガラクマ
記事: 354
登録日時: 2023年6月07日(水) 21:16

塗銀

投稿記事 by ガラクマ »

 「質問」のところでも良かったのですが、こちらが空いていたのでこちらにUPさせて頂きます。

 以下の動画の5分あたりから始まる作業はなんでしょう?
銀メッキというか、塗銀の作業でしょうか? ビデオの工程的にちょっと疑問です。
 https://www.britishpathe.com/asset/37071/

 見た感じ、凄く簡単そうです。
 プライベートメッセージです
還暦α
記事: 51
登録日時: 2023年6月20日(火) 12:59

Re: 塗銀

投稿記事 by 還暦α »

ガラクマ様、皆さまこんにちは。

銀鏡反応だと思います。

https://www.youtube.com/watch?v=BkahTvA2o8A

https://www.youtube.com/watch?v=nAuP_ROm0Wk

一般的な鏡を作るときに用いられている方法です。
ただ、普通の鏡は裏面鏡なので上から保護用の塗装をすれば問題ないのですが、表面鏡で使うとなると
すぐに酸化して黒くなってしまいます。

銀は反射率が高い(アルミの85%程度に対し95%以上)のですが、保護膜が無いと大変なことになります。

仕事で保護膜付きのこちらのミラーを使っていますが3年たっても変色はしていませんでした。
https://www.edmundoptics.jp/p/21-x-30mm ... rror/7056/

保護膜をきちんとつけられれば実用になりそうですが、望遠鏡メーカーが採用していないところをみると
酸化の危険性が高いのだと思います。
天体望遠鏡の場合は結露の恐れがあるからかもしれませんね。
最近の増反射膜付きアルミミラーの反射率が95%程度になっているのも関係していそうです。

私も試してみたいと思っていたのですが、硝酸銀の入手性と爆発の危険性があるらしいので断念しました。

https://www.toray-sf.or.jp/awards/educa ... h24_09.pdf
「原」
記事: 219
登録日時: 2023年6月14日(水) 19:16

Re: 塗銀

投稿記事 by 「原」 »

還元反応による無電解メッキで、一般的な手法です。でも、厚みが均一に付くか否か?精度への影響が懸念されます。廃液処理が難儀でケチって保存すると雷銀が生成されて爆発するので、使い切りが前提となります。

膜の品質ももんだいがあり、銀ナノ結晶の表面凹凸で着色する(表面プラズモン共鳴による短波長側の吸収損失)ケースもあり、難儀です。星野氏の書籍では厚めに付けておいてセリウムで磨き上げる方法が対策としてでていました。
この着色現象は蒸着、銀鏡反応を問わず発生し、表面を均す以外にうちてがない状況です。

表面保護はSiO2やMgF2を0.1ミクロンのオーダーで、増反射条件を満たすように蒸着しますが、クリーンルームで作業しない限りミクロンオーダーのゴミでピンホールが避けられず、そこから徐々にやられます。ガラスとの密着力が弱いのでクロムや銅などの金属を成膜した上に銀を載せる場合もありますが、ピンホールに結露すると電池になって電食で一気にやられるので密着力改善が逆効果。結露しない環境に使用を限定するなどの工夫が要ります。

銀はナノ粒子となると融点が100度以下まで下がる特性があるので、ナノ粒子を水溶液化した導電性インク(ドライヤーで乾かすと金属光沢が出る不思議なインクう)が実用化していますが、反射板に使える性能には至ってません。

プラモデルに使うメッキ調の塗膜形成できるマジックペンがありますが、見た目は鏡面でも反射率は蒸着膜に至りませんし面精度も維持できないので、まだまだ道は遠そうです。
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ガラクマ
記事: 354
登録日時: 2023年6月07日(水) 21:16

Re: 塗銀

投稿記事 by ガラクマ »

還暦αさん「原」さん、お詳しい解説ありがとうございます。

 精度の問題は別として、こんな感じでWET処理で保護膜もつけられたら、ピンホールについては回り込みによっては蒸着よりは少なそうです。
昔もっていたJSOにシュミットの補正版は、夜露で表面がゼラチン状になって、指が触ってしまったところが剥げてしまい、塗膜のようでした。
 どうせ将来使わない鏡で、一度星を見てみたいというのに、いいかと思いましたが、逆に面倒ですね。

 ところで、初めに疑問に感じたのは1960年のメーカー?のビデオらしいですが、その頃は西村さん他蒸着してたんじゃないでしょうか。
同じ年にできた岡山の188㎝は毎年、蒸着が風物詩になっていたようです。
https://www.nao.ac.jp/gallery/weekly/20 ... ation.html
 プライベートメッセージです
「原」
記事: 219
登録日時: 2023年6月14日(水) 19:16

Re: 塗銀

投稿記事 by 「原」 »

確か、天文ガイドの天体望遠鏡テストコーナーで、アスコの106mm K-1型反射赤道儀(?)が出たときに、メッキが劣化していたという指摘がありました。製造から1ヶ月くらいの短期間でアルミメッキが記事に書かれた(写真が出ていた)ようなモードで劣化するとは考えにくいので、銀だったのではないか?と疑っております。
メーカーによるアルミメッキに関しては、天文ガイドの別冊(天体写真NOWだったと思う)に記事があったはずです(段ボール箱の奥で見つからない・・・)
「原」
記事: 219
登録日時: 2023年6月14日(水) 19:16

Re: 塗銀

投稿記事 by 「原」 »

日本光学会は元々応用物理学会の一部門だったので、古い光学系の論文の多くは応用物理に掲載されています。
眞空中に於て表面鏡を作ることに就いて 1935年
https://www.jstage.jst.go.jp/article/ou ... /-char/ja/

他を調べるとなると蒸着学会かな?
蒸着薄膜なら
「日本の光学薄膜・真空技術の黎明期」国会図書館と大阪市立大、東海大くらいしか蔵書がないという・・・
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jv ... T-072/_pdf
(^0^)コメト
記事: 149
登録日時: 2023年6月23日(金) 14:28

Re: 塗銀

投稿記事 by (^0^)コメト »

皆さまこんばんは

これは何とも厳重な設備での反射鏡研磨です。(^0^;
外国なので地下設備はお手のものなんでしょうが、まるでワインセラーみたい。。
思えば気温が一定でもあり、湿度も同様とすると理想的な加工所です。
しかも外部からの振動も少ないと思われ、ほんと良い場所です。(^0^8

最後の方にあるのはやはり鍍銀作業でしょうが、かなり手慣れた様子です。
その他の作業も素人とは思えんとこがあり、こんなのは歴史の記録でもあります。
。。で、鍍銀後の表面を見ると、水滴がついておりますが、これを拭っても
現実には光沢が弱い(曇りが乗っている)ので、更なる研磨を必要とします。

これを思うと銀鏡は反射鏡の研磨の教科書には出て来ますが、あくまで研磨途中の
検査を目的としており、最終の完成状態では酸化するので長くは使えないと思います。
やれば反射鏡の裏面も使う所謂裏面鏡としての用途で、この場合は裏面に
更に塗装などを行って、酸化が表面に及ばない処置が必要です。

中には反射表面?を使う銀鏡もありますが、どのように酸化を止めているのか
存じませんで、各社の特許がらみがありそうな気配でつ。

それと、以前にはアルミ(AL)だけのコートを行うか、AL+Sioとかのオーバーコート
を別の価格で設定している加工メーカがあり、反射率の良い方を選ぶか(AL単体)
強度を取るかと言った選択を促しておりました。

(^0^)の経験ではAL単体では1年と持たなくて、短期間でAL+Sioコートに
出し、学生だったので懐が寂しい状況が暫くありました。
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ガラクマ
記事: 354
登録日時: 2023年6月07日(水) 21:16

Re: 塗銀

投稿記事 by ガラクマ »

 このビデオの主人公は、説明からこれを生業にしているようです。

 確かに最近は海外から、天頂ミラー等は銀メッキが増えてきて、松本ミラーも銀メッキが増えているようです。ブログでも宣伝しております。

 主鏡のほうは銀はまだまだで、SiOコートや増反射コートまでみたいです。
SiOコートはH-100の時代からでしょうが、最近の増反射コートと言うのが何かしら怪しい、と持ってます。
レンズのマルチコートのように、独自の技術を宣伝しないのは96%でも99%でも、そんなことより鏡の汚れの方が圧倒的に効くことで、アピール効果無しとして言わないのでしょうか?
 
 反射率もいいですが、耐候性、耐汚損性能、ゴミの付着の性能、例えばTiOコート等で、ゴミが光分解してくれたらいいのですが。
 プライベートメッセージです
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