戦前不明の望遠鏡、仮称「1円」

「古スコ広場」 懐かしの望遠鏡、昔欲しかった望遠鏡、古い望遠鏡や産業を語りましょう
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ガラクマ
記事: 378
登録日時: 2023年6月07日(水) 21:16

戦前不明の望遠鏡、仮称「1円」

投稿記事 by ガラクマ »

 SNSにUPしましたが、今日ヤフオク1円落札した望遠鏡を、出品者が近かったこともあり、取りに行ってきました。メーカーの手がかりが現時点では全くありませんので、仮称”1円”としておきます。

 この1円は、箱の中で昭和9年の新聞にくるまれてましたので、それ以前のものと思います。
銘やメーカーを推定できるものがまったくありません。
油紙がまとわりついてますが、ほぼ新品同様に見えます。ただ覗いても凄くコントラストが悪く見ずらいです。倒立です。
口径約30㎜、シングルレンズ、焦点距離750㎜程度。
 アイピースは16㎜程度?、ツアイスサイズ、ハイゲンス、目側の金物がレンズをおいて外れます。五藤光学のタイプのサングラスが取り付けられます。
 一番の特徴が木製架台で、ヨーロッパ、フランス等の望遠鏡にある、木工ろくろで成形しニスで仕上げた感じです、軸が通るところの内側にフェルトが貼られており、回るだけでなく、Bardouとかみたいに高さ調整ができるようになっているかと思いましたが、フリクションが弱く止まりません。これは当時からも止まりにくかったと思いますので、回転だけでしょうか?
 太陽投影板も貴重です。戦前の望遠鏡では稀ではないでしょうか?

 さてゆっくり素性を探していきます。分からないかもしれませんが、楽しい作業です。
全体.JPG
箱.JPG
IMG_6389.JPG
接眼部.JPG
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ガラクマ
記事: 378
登録日時: 2023年6月07日(水) 21:16

Re: 戦前不明の望遠鏡、仮称「1円」

投稿記事 by ガラクマ »

 手がかりを見つけました。

 箱の中で望遠鏡を巻いたり敷いたりしていた新聞を見ると、望遠鏡昭和9年の神戸新聞、旭川新聞、大阪毎日、伊勢新聞、日本工業新聞、朝日新聞、東京朝日新聞、読売新聞、それも11月2-3週間の間の日付です。
どうしてこんなたくさんの新聞が使われているのかと、考えながら新聞を見ていると、理由が分かりました。
この新聞の元の持ち主は誠文堂(昭和10年からの誠文堂新光社)です。新聞の1面に赤字で「掲載紙」の印と広告内容の記載、広告掲載部分に赤印があるのに気がつきました。それで広告を掲載していた全国の新聞を所有していたと推定します。
 昭和9年には誠文堂は科学画報代理部、子供の科学代理部としてそれぞれの紙面に望遠鏡の広告を出していたと思いますので、この新聞は誠文堂自身が販売する望遠鏡に詰めた可能性があります。望遠鏡の銘がないのも合点がいきます。
 ただ、メーカーは分かりません。当時は複数社から卸していたはずで、これから調べます。
IMG_6383.JPG
IMG_6397[1].JPG
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ガラクマ
記事: 378
登録日時: 2023年6月07日(水) 21:16

Re: 戦前不明の望遠鏡、仮称「1円」

投稿記事 by ガラクマ »

 ということで、昭和9年の科学画報を調べましたが、どうもそれらしきものが見当たりません。
よく考えなおしてみると、昭和9年の新聞を捨てるのはそれよりずっと後ではないか。

 もう一度新聞を全部見直してみると、昭和18年のものが一切れありました。ということは昭和18年以降ということでしょうか?
シングルレンズの望遠鏡をこんな立派な箱にいれ、木製架台もそこそこ立派。
残念ながら、この新聞がどう使われていたか、出してまとめてしまったので分かりません。
もし、後から所有者が乗せたのなら、製造とは関係ありません。
時代範囲が広がりました。
架台は木材ですが、鏡筒はブリキのようです。戦時中ではないかもしれませんが、昭和20年代以前は間違いないでしょう。
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ひぽぽたます
記事: 109
登録日時: 2023年6月16日(金) 08:45

Re: 戦前不明の望遠鏡、仮称「1円」

投稿記事 by ひぽぽたます »

片側のラックアンドピニオン形式を見ると五藤光学製の望遠鏡のような気がしますが、相当する機種名が思い浮かびません。
(ドローチューブに直接ギアが掘ってあるのも知らないし・・・)

当時ならば、国産ならば日本工学・五藤光学位しかなく、あとは舶来品・・・って筋しかないですね。
海外製ならばお手上げですね。
役立たない返信ですな(笑
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galakuma
管理人
記事: 37
登録日時: 2023年6月01日(木) 20:01
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Re: 戦前不明の望遠鏡、仮称「1円」

投稿記事 by galakuma »

ひぽさん。忘れてはいけません。ダウエルもありました。他も。

この望遠鏡の、特徴の一つは木箱です(1枚目の写真)。
無垢材の角を当ててダボでとめてます。
ちなみに五藤光学の箱を調べると、戦前のコメット2型は無垢材の組み継ぎです。コメット号は大きさ形がよく似てますが、アクロマートです。
戦後昭和20年代のものと思われるウラノスやエロス号も同じ、無垢材の組み継ぎです
マークXの時代になると、ラワン合板を当てて接着剤で止めているようです。

写真はないですが、戦前のダウエルも無垢材の組み継ぎです

似たものがないですね。
IMGP9201.JPG
IMGP9181.JPG
IMGP9196.JPG
IMGP9198.JPG
galakumaは管理人(グループの窓口)です
「原」
記事: 245
登録日時: 2023年6月14日(水) 19:16

Re: 戦前不明の望遠鏡、仮称「1円」

投稿記事 by 「原」 »

手元の接眼部でドローチューブに直接ギアを切ったものを見つけると
右側:ダウエル4cm(非常によく見える)
左側:ビクセン6cmF910mm用
いずれもだいぶ違いますね。
CIMG0002.JPG
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