曇天会議（CloudyMeeting）

　天体望遠鏡博物館には、Nikon 30cmカセグレインの鏡筒が２本あります。

南洋への掩蔽観測の為作られた望遠鏡で、少なくとも１０台以上は作られました。元が移動用なので私どもには凄く魅力的です。

ちょっと、内向きに作った資料の前半部分を添付します。
どこかほかにも残ってないのでしょうか。

府中光学機械研究所について知っていることといえば、
府中光学機械研究所は日本光学の下請会社であり1941年10月に設立されました。
なお、菊池敏雄は札幌市の出身で、1950年に所長になりました。

阪神淡路大震災後に、某高校から救助されたこの望遠鏡を大阪協栄産業さんで見たことがあります。その後買い手がついて引き取られたとか。１５ｃｍ反経さんならご存知かも。移動用とは言ってもごつかった記憶が・・・。「観測隊」２～３人がかりですね。

　府中光学の20㎝が札幌市の天文台に納入されてのは、やっぱり菊池氏の関係ですか。
最初に添付した文書にある引用文書からも、この望遠鏡にまつわる事業で、望遠鏡産業が動いたのは分かります。

　１台は原さんご推察のルートでやってきましたが、実は1960年代にこの掩蔽観測隊が解散した時に、これらの望遠鏡は不必要になったはずです。
というか、測地に人工衛星が使えるようになって掩蔽観測用の望遠鏡は、水路観測部や国土地理院や多くの関連の天文台で不要になったはずです。
その中で、我々でも使えそうなのがこの望遠鏡と思います。

「回想の掩蔽観測」（掩蔽観測懇親会）という資料から当時の望遠鏡の写真を頂きます。
一時期、富士山の５合目までMS5を運んで持ち上げて写真を撮っていた方（M氏）が話題になりましたが、それに比べたら組み立ては同程度かもしれません。

Taiwan's National Defense University (台灣 國防大學 理工學院）Institute of Technology treasures a Nikon 30cm reflection equatorial mount presented to Taiwan by the United States in 1960, which was a special observation instrument for occultations(掩星） at that time.

2日がかりで、組んでみました。
架台はウォームホイール他欠品多数で、ウェート側に重量をかけて何とか止まっています。
架台の微動関連の部品が鏡筒に止まっていたり、一体設計であることが分かります。
部品取りに使っていたのか、バラバラに分解されており、裏表、左右の間違いが組んでから気がついたり、困ったものです。
今年は、疲れたので一旦終了です。

ををを・・・かっこいい。やはり各軸のスパンが長いデザインはスマート成分高しですな。

曇天の集いの皆様

あーこの30㎝ですが、遠方での観測に使われており、運搬・輸送を考慮しての分解・組み立てが
出来るように作られているように思いますが、それ用の合いマークなどは無いのでしょうか？（＾０＾？

　コメトさん。合わせマークはなさそうでした。
重いけど、大人３人いればなんとかなりそうです。
鏡筒を二人で持ち一人が指図しながらボルトをとめる時が一番人手が要りますが、あとは１人、２人で組立できます。
　赤道儀は相当コンパクトですが、もう少し足を止めるプレートが大きいというか北に張り出していたほうがよさそうと感じました。
今の状態でも北側に重心が寄ってますが、南洋なら極軸が水平になりますので、北に倒れそうです。