ヤフオクを流れていく名機達

「古スコ広場」 懐かしの望遠鏡、昔欲しかった望遠鏡、古い望遠鏡や産業を語りましょう
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還暦α
記事: 224
登録日時: 2023年6月20日(火) 12:59

Re: ヤフオクを流れていく名機達

投稿記事 by 還暦α »

皆様こんばんは。

台風15号はまだ来ていませんがこの後直撃しそうです。

木村様

干渉性が高いのは半導体レーザー(Laser Diode:LD)でLEDでは可干渉距離数マイクロメートルですので
干渉計を作るのは困難です。

水面に灯油などがのっていると虹色に見えますね。
という事は油膜が均一になっていないので増反射膜を作るのは無理がありそうですね。

HG様

常温のグリセリンは粘性が高いので適していないかもしれませんね。

私は数学があまり得意ではないのですぐにパスしてしまいます。
数式の結果だけ見て、いつもイメージで考えています。

レーザーの横モードの話は結構単純です。
レーザーの共振器は平面では不安定共振器になって発振しないので曲率のついた凹面で構成します。
図はHe-Neレーザーの模式図です。
毛細管の中で放電させてHe-Neガスを励起します。
励起されたHe-Neガスから放出される自然放出光が両側のミラーの間で往復することで誘導放出が起こり
レーザー発振します。
ミラーの曲率と毛細管の内径を適切な値にすると効率よくシングル横モードTEM00でレーザー発振します。

下の絵のように毛細管が太いとミラーに曲率があるせいで別のモードで発振します。
これがTEM01やTEM10といった横モードになりマルチ横モード発振になります。
シングル横モードよりもマルチ横モードの方がエネルギー的に安定するのでマルチ横モード発振します。

共振器中(ミラーの間)にブリュースター窓を入れるとP偏光は反射率ほぼ0となりS偏光は反射率が高いので
P偏光のみで発振することになり直線偏光のレーザーになります。

ブリュースター窓が無いとどうなるかというと縦モード1本の場合は共振器に使っているミラーのわずかな
偏光依存性によって直線偏光になります。
(ミラーの出来が良いと偏光方向が定まらず常に揺らいでいるレーザーになる場合もあります)
縦モード2本になると波長がわずかに異なる互いに直交した直線偏光になるので出力されたレーザー光に
偏光板を入れて回した時に消える角度が無い状態になります。
こちらはランダム偏光のレーザと呼ばれています。
He-Neレーザ共振器.JPG
直線偏光とランダム偏光.JPG
還暦α
記事: 224
登録日時: 2023年6月20日(火) 12:59

Re: ヤフオクを流れていく名機達

投稿記事 by 還暦α »

横モードに関する説明が少し違っていました。

「シングル横モードよりもマルチ横モードの方がエネルギー的に安定するのでマルチ横モード発振します。」
は設計および調整次第でTEM00、TEM01、TEM10が混在する場合もあります。
毛細管が太すぎるとTEM00だけで発振させることは難しくなり横モードが強くなる場合が多いです。

縦モードに関する補足です。
「縦モード2本になると波長がわずかに異なる互いに直交した直線偏光になるので出力されたレーザー光に
偏光板を入れて回した時に消える角度が無い状態になります。」

こちらは2つの縦モードの偏光が同じ向きよりも直交している方が2つの縦モード間のエネルギーの奪い合い
(モード競合)が無く安定するからです。
偏光が直交している光は互いに影響しあう事がありません。
HG
記事: 62
登録日時: 2026年3月17日(火) 23:23

Re: ヤフオクを流れていく名機達

投稿記事 by HG »

還暦aさん

図を見ていて思ったのは、
ファイバーの中にある光は、ガウス分布したフェイザーベクトルを持っているらしい。
それにも関わらず、定在波として増幅されるのが面白いというか不思議だと感じました。
スピンが完璧に一致する光子が必ずあるということなんでしょうね。

二つの離れたロンギチュデナルアクシスの振幅が互いに直交するというのは、
光子のスピンが1だということと関係があるのでしょうか?
あるいは、
光をオイラーの複素数で表示した虚数iが関係しているのでしょうか?
飛ばし飛ばしに振幅方向が直交するように定在波が現れるのは面白いですね。

ただそこに、ブリュースター反射を経由させると、S波しかなくなってしまう?
けれど、ガウス分布したベクトル成分があるので、ゼロにはならない?ということなのでしょうね。

横モードは、ファイバーボイド空間の境界条件で決まってしまうので、
エネルギーが安定するように設計時にマルチとなる設計をするということですね。
ここで「エネルギー的に安定」という意味ですが、変動を少なくするということでしょうか?
安定というと、すぐオッシレーションという言葉が浮かんでくる私ですが、
そもそもレーザー光がオッシレーションそのものなので、
複数のレーザーの束にして平均化させるほうが、
1本で発生させるより、振幅が安定するという意味でしょうか?
逆に言うと、
電源レギュレーターは相当安定していなければならないということになりますね。
リップル成分などの影響は無いものなのでしょうか?
そんな意味では、蓄電池を電源にするほうがクリアーなレーザーが出せる?
のかな?

素人考えで申し訳ありません。
還暦α
記事: 224
登録日時: 2023年6月20日(火) 12:59

Re: ヤフオクを流れていく名機達

投稿記事 by 還暦α »

皆様こんにちは。

HG様

私が描いた絵はHe-Neレーザの概略図です。
設計が悪いと横モード発振が起きるのと共振器内の損失が大きいと出力が小さくなったり発振しなくなったりするという
話です。

最近では光ファイバーを共振器にした大出力のファイバーレーザーが加工用として使われています。

https://www.wel-ken.co.jp/pages/59/

シングルモードとマルチモードの両方あるようです。

https://www.wel-ken.co.jp/mode/

光ファイバーにはシングルモードファイバーとマルチモードファイバーがあってシングルモードファイバーは
光が伝搬するコアにエネルギーを閉じ込めていてTEM00モードしか伝搬しません。
TEM00モードで伝搬する条件が波長、光が伝搬するコアの屈折率、コアを包み込んでいるクラッドの屈折率で決まるので
例えば長距離光通信用の1.55um用のシングルモード光ファイバーに可視光を入れた場合はシングルモードではなく
マルチモードになります。

シングルモードファイバーとマルチモードファイバーの違いはこちらの動画を見るとわかり易いかと思います。

https://www.thorlabs.co.jp/ja/introduct ... 8%E6%8A%9E

レーザーが定在波として増幅されているというのは違うと思います。
外から見ると定在波が立っているように見えるわけですが、実際には光が共振器内を往復しています。
He-Neレーザの場合、He分子とNe分子の間でエネルギーのやり取りがあって励起されていた電子が別の準位に
落ちるときに発光します。
こちらにエネルギー準位の説明があります。

https://www.thorlabs.co.jp/ja/helium-ne ... 2%E3%83%AB

この発光が外から来た光に誘発されて起こるのが誘導放出で入ってきた光よりも強い光が出ることで増幅されます。
光が共振器内で往復していないとレーザ発振しません。

誘導放出の際に入ってきた光の偏光方向と電子のスピンや起動の関係で増幅率が変わるような気がします。
それがブリュースター窓が無い場合に縦モード間の偏光が直交する理由のように思います。
(入ってきた光の偏光方向が電子のスピンや起動と直交していると誘導放出が起きない:余っている励起電子で
もう一方の縦モードが発振しやすい?間違っているかもしれません)

TEM00モードで発振した光はガウスビームやガウシャンビームと呼ばれています。
波面の強度分布がガウス関数になっていて特別な伝搬をします。
こちらが参考になります。

https://www.edmundoptics.jp/knowledge-c ... opagation/

レーザー光は平行に伝搬できるので遠くまで飛ばせるという間違った解釈がありますが、ガウスビームは広がり角を
持って伝搬しますので平行光にはなりえません。
広がり角がビーム径が最も小さいビームウエストの径と波長で決まるのでものすごく太いビームにすれば
あまり広がらずに遠くまで伝搬できます。

ノイズに関しては励起されている電子のばらつきが影響しますので安定な電源がノイズを減らす有効な手段になります。
温度変化や戻り光の影響なども考慮が必要です。

長い脱線話ばかりですみません。
HG
記事: 62
登録日時: 2026年3月17日(火) 23:23

Re: ヤフオクを流れていく名機達

投稿記事 by HG »

還暦aさん

ようやく理解出来ました。
この図を見ていて気付いたのですが、
画像

画像

二つの凹面鏡に挟まれた部分では、発生した光は、共振を起こしている。
けれど、片方の凹面鏡がハーフミラーになっているので、共振した光はそこから漏れてくる。
漏れる方向にも光のベクトルがありますから。
しかも反対側のミラーとの共振で作られた振幅の大きい光もまた含まれる。
しかるに、このチャンバーから出た光にはもう反対側から跳ね返る光が無いですから、
進行波として拡散してゆく。

もうひとつ。
ガウスビームということは、本来球面状に広がりますが、それがそうならないのは、
二枚の反射板の構成で、アフォーカルコンバーターを形成している。
たとえば、右側から光が出るとすると、そこのミラーはマイナスのパワー。
逆に左のミラーは集光するので、プラスのパワー。
足すとアフォーカルになりますね。
それで並行光に近く絞ることが出来る。

実際は多少絞るようにレンズパワーを設定しているのだろうと思います。
地球から月にレーザーを送って月に置いてきた反射装置を使って地球と月の距離を計測していますが、
どうやったのか、不思議でした。
たまたま高野栄一さんの本を読むと、やはりここでもアフォーカル光学系を作って、大パワーのレーザーを
月に届くように絞ったとありました。
どれくらいの直径のレーザーを絞ったのか分かりませんが、なるほどと思いました。

レーザーの教科書を見ると、
ヘリウムの遷移エネルギーを利用してネオンの遷移エネルギーを引き出すのを、最終的な光としている。
原理はネオンサインと全く同じなんですね。
その光を共振させて振幅を大きくし、それをレーザーとして外に引き出す。
エネルギーは電圧をかけている間供給される。

いわば、
浴槽にお湯を入れながら、栓を抜いてお湯を出すような装置ですね。
入れるお湯は電気エネルギーで、出るお湯は光エネルギーに置き換わっている。
ということなのでしょう。

ここでネオンの遷移エネルギーになる際に、ネオン原子が反転状態になるそうです。
反転になっていても、エネルギーはあるので、コンジュゲートとして扱ってエネルギーとする。
式で表すと、エネルギーは、電界と磁界の外積だそうです。
P=1/2(E×H*)
となって虚数項が生まれる。
これがあれば、たぶん展開した時に交互に直交する式が作れます。
展開式は、エルミート多項式とのこと。
そして、
これはロドリゲス多項式でも置き換えられるし、あのルジャンドル多項式でも置き換えられるということだそうです。
それで実際、項数を上げるたびにプラスとマイナスが交互に現れるということになりますね。

それと、
このエルミート式は、カーテシアン座標で、3次元の計算も可能。
それでチャンバーの短手方向の共振の計算も出来て、断面方向に存在できる複数のビーム軸の計算も出来る。

などなどということが頭の中で理解出来ました。
計算は出来ませんけど。(笑
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