フローライトの研磨は癖があります。ガラスではなく結晶なので異方性があり、硬さが方向によって違います。そのため普通に研磨していると十字方向に磨けている部分と磨きが悪い部分が生じてしまいます。ガラスレンズ研磨で一般的な高速研磨ではトラブル多いようです。
また、柔らかすぎて(モース硬度4で)砂目が残りやすく、普通のガラスよりも砂の管理が細かくなります。作業場の異物管理も重要。総じて生産性が悪いといえます。
さらに熱膨張が大きく、大型になると検査も大変(研磨熱の残りで変形)。熱膨張係数が大きいので昔の蒸着によるコーティングでは破損する事が多かったので、スパッタリングによる成膜が汎用化されるまでコートなしが多かったです。
現在では紫外線レーザー実験用などでも生産していますので製法は確立しているのでしょうが、コンシューマーレベルで請け負ってくれるところは少ないでしょう。
フローライトの素材はスパッタ用に最高級品が使われ、検査落ち品が他の光学機器へ流れます。スパッタ用は紫外域(可視光より短波長。1/2~1/3くらい短い。)で均一性(脈理)に敏感。レンズ直径も20cm超えで厚みは数センチ。これが10枚以上使われ、斜め入射の光線を使う(Fがむちゃくちゃ明るい)ので光路長は長大です。このため面精度も均一性も妥協無しです。
望遠鏡やカメラ用では1~2枚しか使わないし近軸光線しか使わないので規格としてはずっと緩くてOKです。
ひと頃、ロシア製のフローライト素材(ステッパーには無理なレベルの性能)の売り込みがあったが、日本では宮内の双眼鏡に採用されただけだったとか。。。
ヤフオクを流れていく名機達
Re: ヤフオクを流れていく名機達
ある日本の光学設計者とTECのユーリ氏が同じ事を言っていたのですが、
EDというと、FPL53。それに対してフローライトですが、フローライトは結晶なので屈折率のバラツキは天体望遠鏡の用途では皆無に近い。
ところがFPL53は、ロットによりバラツキが出る。
それに対処しようとして、屈折率指定をするとかなり高価な価格設定にされてしまう。
逆にロットごとに相方レンズとのカーブ調整するのも大変だ。
しかも最低受注ロット数がとうていさばききれる数量ではない。
むしろフローライトのほうが安いくらいだ。
ということで、フローライトを選択していました。
もっとも屈折率のバラツキは、相方レンズにもある話なので、FPL53が一概に使いにくいという訳ではないと思いますが、
トータルコストではむしろフローライトということなのだそうです。
フローライトレンズを使えなかったアメリカでは、アンチフローライトの人が多くて、
しばしば、「レンズの性能はレンズの組み合わせで決まるから、フローライトなんて必要ない。」
というアマチュアが多いです。クラウディナイツではいつもそういう話になります。
でも、
タカハシに聞いてみると、二枚玉だとフローライトの方が20%くらい性能が良い。だったかな?
みたいな事を言っていました。%の数字は記憶力の自信が無いので、無視してください。(笑
元ペンタックスの設計者も、「性能はフローライトには敵わない。」と言っていますし、日本では議論の余地は無いです。
三枚玉になると、設計の自由度も高くなるので、差はほとんど感知できなくなるのは事実です。
素材の性能よりは、面精度の影響のほうが遥かに大きい。
TOAみたいに空気レンズ+ダブルEDを使えばフローライトを超えてしまう。
このあたりが、高級な素材を二枚使うメリットですが、アメリカのアマチュアはそこまでの性能は要求しない。
「実性能で問題無ければそれでよい。」ということで、オイル接着三枚玉が一世を風靡したものです。
ツァイスのフローライトレンズのnull画像を時々見かけますが、ときどきクリスタルバウンダリーがありますよね。
それで良しとしたのでしょうが、価格を考えるとどうかな?とは思います。
その代わり、フリンジのターンダウンやアップは少ないので、そこはタカハシよりは良いのかな?とも思います。
クラウディナイツの主催会社の販売しているアストロノミックスだったかな?の二枚玉の磨きが素晴らしく良い。
ちょい球面収差はありますが、眼視用として上等な部類。
中華製で、たぶん笠井でも同スペックのものがあるはず。
ビクセンやタカハシにない125mmや150mmを出していて、日本産の望遠鏡の影が薄くなりつつあるところです。
みんながみんな鋭眼の持ち主で、シビアな観測をする訳ではないですから、
ここにも、「実性能で問題無ければそれでよい。」という思想がアメリカにはありますね。
EDというと、FPL53。それに対してフローライトですが、フローライトは結晶なので屈折率のバラツキは天体望遠鏡の用途では皆無に近い。
ところがFPL53は、ロットによりバラツキが出る。
それに対処しようとして、屈折率指定をするとかなり高価な価格設定にされてしまう。
逆にロットごとに相方レンズとのカーブ調整するのも大変だ。
しかも最低受注ロット数がとうていさばききれる数量ではない。
むしろフローライトのほうが安いくらいだ。
ということで、フローライトを選択していました。
もっとも屈折率のバラツキは、相方レンズにもある話なので、FPL53が一概に使いにくいという訳ではないと思いますが、
トータルコストではむしろフローライトということなのだそうです。
フローライトレンズを使えなかったアメリカでは、アンチフローライトの人が多くて、
しばしば、「レンズの性能はレンズの組み合わせで決まるから、フローライトなんて必要ない。」
というアマチュアが多いです。クラウディナイツではいつもそういう話になります。
でも、
タカハシに聞いてみると、二枚玉だとフローライトの方が20%くらい性能が良い。だったかな?
みたいな事を言っていました。%の数字は記憶力の自信が無いので、無視してください。(笑
元ペンタックスの設計者も、「性能はフローライトには敵わない。」と言っていますし、日本では議論の余地は無いです。
三枚玉になると、設計の自由度も高くなるので、差はほとんど感知できなくなるのは事実です。
素材の性能よりは、面精度の影響のほうが遥かに大きい。
TOAみたいに空気レンズ+ダブルEDを使えばフローライトを超えてしまう。
このあたりが、高級な素材を二枚使うメリットですが、アメリカのアマチュアはそこまでの性能は要求しない。
「実性能で問題無ければそれでよい。」ということで、オイル接着三枚玉が一世を風靡したものです。
ツァイスのフローライトレンズのnull画像を時々見かけますが、ときどきクリスタルバウンダリーがありますよね。
それで良しとしたのでしょうが、価格を考えるとどうかな?とは思います。
その代わり、フリンジのターンダウンやアップは少ないので、そこはタカハシよりは良いのかな?とも思います。
クラウディナイツの主催会社の販売しているアストロノミックスだったかな?の二枚玉の磨きが素晴らしく良い。
ちょい球面収差はありますが、眼視用として上等な部類。
中華製で、たぶん笠井でも同スペックのものがあるはず。
ビクセンやタカハシにない125mmや150mmを出していて、日本産の望遠鏡の影が薄くなりつつあるところです。
みんながみんな鋭眼の持ち主で、シビアな観測をする訳ではないですから、
ここにも、「実性能で問題無ければそれでよい。」という思想がアメリカにはありますね。