みなさん こんにちは
別記事にて 『Amateur Telescope Making』にふれましたが
(いまさらながらですが) BOOK ONEと BOOK TWOのpdfが入手できることに気づきました。
Amateur Telescope Making (=Book one)
https://archive.org/details/in.ernet.dli.2015.37314
Amateur Telescope Making Advanced (=Book two)
https://archive.org/details/dli.ernet.5646
※残念ながら、『Amateur Telescope Making Book three』のpdfは
※見当たりません。
この本(全3巻)の解説はWikipediaを見ていただくとして、一言でいえば
情報量のおおい「古典」です。 Willmann-Bell版の、現代の視点からの
Notesも愉しく、また大いに参考になるものです。
https://en.wikipedia.org/wiki/Amateur_Telescope_Making
ところで、この本には中村要 氏の報告も紹介されています。
Scientific Amerian版: 1-179,1-300
Willmann-Bell版: 1-475,3-14
もう一つ。
Willmann-Bell版Vol,1の表紙,Scientific Amerian版Book Oneの口絵(p.vi)
=「3 AM And Still At It」(Russell W. Porter)は、
『山崎正光,天体望遠鏡の作り方,1926』(国会図書館からpdf入手可能)の表紙になっています。
山崎氏/科学画報社が、どんな経緯で使用権を得たのか...興味深いところです。
※Willmann-Bell版の表紙は、同書を検索すると簡単に見つかる筈です。
書籍 『Amateur Telescope Making』と中村要,山崎正光
Re: 書籍 『Amateur Telescope Making』と中村要,山崎正光
みなさま、こんにちわ。
「M」さま、こんにちわ。
W.F.A.Ellison氏は別として、第2版からProf.Charles S. Hastings氏が接眼鏡について担当しています。
私は、ここに、とても興味をもっていました。
ATMについては、W.F.A.Ellison氏と文通していた中村要氏の記述もあります。
「Scientific American : Amateur Telescope Making
エリソンの鏡面製作の発行権を得て、此れを中心にポーター氏のScientific American 1926年2月号の
Mirror Making for reflecting telescope 其他有用な記事を集めた良著である。」
(中村要「反射望遠鏡の設計の基準」『天界』7(77) ,1927年)
他にも、
「専ら光学硝子作業者を目標とした本ではないが、天体望遠鏡を作るための英語の手引書に米国の科学雑誌
Scientific American編纂のAmateur Telescope Making(1928)と題するものがある。
これは表題や外見の割に内容は幼稚ではない。各専門家が分担し、
Russell W.Porterが一般作業及び組立、
Prof.Charles S. Hastingsが接眼鏡の設計、
William F.A.Ellisonが反射鏡の研磨と鍍銀法、
Dr.Elihu Thomsonが研磨による硝子表面の変化、
に関して記し、何れも系統的には記述されていないが、実用を本位とし精密手磨きに詳しいから研磨業者
にも大いに参考になることがある。」
(北川茂春、東条四郎 「光学硝子の精密加工」河出書房 1940)
中村要氏は第1巻の初版、北川・東条氏は第2版に対してのものです。
第1巻初版(1926)、第2版(1928)、第4版(1935)はネットで閲覧できますが、第3版(1933)は見つけられませんでした。
山崎氏の件は興味をそそりますねぇ。
「M」さま、こんにちわ。
W.F.A.Ellison氏は別として、第2版からProf.Charles S. Hastings氏が接眼鏡について担当しています。
私は、ここに、とても興味をもっていました。
ATMについては、W.F.A.Ellison氏と文通していた中村要氏の記述もあります。
「Scientific American : Amateur Telescope Making
エリソンの鏡面製作の発行権を得て、此れを中心にポーター氏のScientific American 1926年2月号の
Mirror Making for reflecting telescope 其他有用な記事を集めた良著である。」
(中村要「反射望遠鏡の設計の基準」『天界』7(77) ,1927年)
他にも、
「専ら光学硝子作業者を目標とした本ではないが、天体望遠鏡を作るための英語の手引書に米国の科学雑誌
Scientific American編纂のAmateur Telescope Making(1928)と題するものがある。
これは表題や外見の割に内容は幼稚ではない。各専門家が分担し、
Russell W.Porterが一般作業及び組立、
Prof.Charles S. Hastingsが接眼鏡の設計、
William F.A.Ellisonが反射鏡の研磨と鍍銀法、
Dr.Elihu Thomsonが研磨による硝子表面の変化、
に関して記し、何れも系統的には記述されていないが、実用を本位とし精密手磨きに詳しいから研磨業者
にも大いに参考になることがある。」
(北川茂春、東条四郎 「光学硝子の精密加工」河出書房 1940)
中村要氏は第1巻の初版、北川・東条氏は第2版に対してのものです。
第1巻初版(1926)、第2版(1928)、第4版(1935)はネットで閲覧できますが、第3版(1933)は見つけられませんでした。
山崎氏の件は興味をそそりますねぇ。
Re: 書籍 『Amateur Telescope Making』と中村要,山崎正光
青色つきこ さん みなさん こんにちは
「光学硝子の精密加工」から『木邉成麿,天體望遠鏡の作り方と觀測法』が参照されていて、
『木辺,新版 反射望遠鏡の作り方,1968』の「参考図書」には「光学硝子の精密加工」が、
そして「ATM one,two.three」が紹介されている...などなどの参照関係も中々興味深いので、
そのうち投稿する機会があるかもしれません。
「Mirror Making for reflecting telescope」と
『山崎,天体望遠鏡の作り方』の発行が、同じ1926年なのですよね...。
※さすが!ですね。青色つきこ さんが書きました: W.F.A.Ellison氏は別として、第2版からProf.Charles S. Hastings氏が接眼鏡について担当しています。
私は、ここに、とても興味をもっていました。
ATMについては、W.F.A.Ellison氏と文通していた中村要氏の記述もあります。
「... ポーター氏のScientific American 1926年2月号の
Mirror Making for reflecting telescope 其他有用な記事を集めた良著である。」
(中村要「反射望遠鏡の設計の基準」『天界』7(77) ,1927年)
「... 実用を本位とし精密手磨きに詳しいから研磨業者にも大いに参考になることが
ある。」
(北川茂春、東条四郎 「光学硝子の精密加工」河出書房 1940)
中村要氏は第1巻の初版、北川・東条氏は第2版に対してのものです。
第1巻初版(1926)、第2版(1928)、第4版(1935)はネットで閲覧できますが、第3版(1933)は見つけられませんでした。
...
「光学硝子の精密加工」から『木邉成麿,天體望遠鏡の作り方と觀測法』が参照されていて、
『木辺,新版 反射望遠鏡の作り方,1968』の「参考図書」には「光学硝子の精密加工」が、
そして「ATM one,two.three」が紹介されている...などなどの参照関係も中々興味深いので、
そのうち投稿する機会があるかもしれません。
「3 AM And Still At It」についてですが、青色つきこ さんが書きました: 山崎氏の件は興味をそそりますねぇ。
「Mirror Making for reflecting telescope」と
『山崎,天体望遠鏡の作り方』の発行が、同じ1926年なのですよね...。
Re: 書籍 『Amateur Telescope Making』と中村要,山崎正光
なかなか時間が取れずみなさんについていけてませんが、1926年と言えば科学画報に中村要氏が「理想歴な天體反射望遠鏡の作り方」を連載している時期。1925年にアマチュア変光星観測家の河西氏のために作った望遠鏡は、エリソン氏のミラーをイギリスから中村氏が手配して使っていました。
プライベートメッセージです
Re: 書籍 『Amateur Telescope Making』と中村要,山崎正光
ガラクマ様
こちらの引用元を教えていただけますでしょうか。よろしくお願いします。
こちらの引用元を教えていただけますでしょうか。よろしくお願いします。
Re: 書籍 『Amateur Telescope Making』と中村要,山崎正光
いっかくじゅう様、みなさん。
失礼しました。科学画報1926年(大正15年)9月号 P376(記事はP376-380)です。
他に「素人天文観測家」というタイトルで、中村要氏がP369-371に掲載があります。
これは、国会図書館でも見れると思います。
ちなみに、中村要氏は1923‐24に1枚目2枚目の鏡を研磨しますが失敗。3枚目は1925年末からはじめこれも失敗。
この当時、まだ満足する鏡は磨けてなかったようです。
話の腰をおったようで申し訳ありません。
失礼しました。科学画報1926年(大正15年)9月号 P376(記事はP376-380)です。
他に「素人天文観測家」というタイトルで、中村要氏がP369-371に掲載があります。
これは、国会図書館でも見れると思います。
ちなみに、中村要氏は1923‐24に1枚目2枚目の鏡を研磨しますが失敗。3枚目は1925年末からはじめこれも失敗。
この当時、まだ満足する鏡は磨けてなかったようです。
話の腰をおったようで申し訳ありません。
最後に編集したユーザー ガラクマ [ 2024年5月17日(金) 19:47 ], 累計 1 回
プライベートメッセージです
Re: 書籍 『Amateur Telescope Making』と中村要,山崎正光
ガラクマ様
書誌情報ありがとうございます。国会図書館には該当号が収蔵されていないようです。また、前号は収蔵があるのですが、デジタルでの公開はまだのようで画像へのアクセスはできませんでした。
諏訪の河西氏のことを調べています。今後ともよろしくお願いします。
書誌情報ありがとうございます。国会図書館には該当号が収蔵されていないようです。また、前号は収蔵があるのですが、デジタルでの公開はまだのようで画像へのアクセスはできませんでした。
諏訪の河西氏のことを調べています。今後ともよろしくお願いします。
Re: 書籍 『Amateur Telescope Making』と中村要,山崎正光
いっかくじゅう様
私も確認しましたが、確かに国会図書館のリストに該当号が見当たりませんね。現物は手元にあります。
メーセージお送りしましたので、本件は今後そちらのほうで、よろしくお願いいたします。
私も確認しましたが、確かに国会図書館のリストに該当号が見当たりませんね。現物は手元にあります。
メーセージお送りしましたので、本件は今後そちらのほうで、よろしくお願いいたします。
プライベートメッセージです
Re: 書籍 『Amateur Telescope Making』と中村要,山崎正光
みなさま、こんにちわ。
3 A.M. AND STILL AT IT 、「もう午前3時よ、いつまで磨いているの、早く寝なさい」といった感じでしょうか。
でもScientific American ,Feb.1926でのタイトルはTHE AMATEUR AT WORKになっています。
どちらが先なのか、よくわかりませんが。
Russell W. PorterについてはSky & Telescope,April,1949に追悼記事があります。
多才な方です。パロマ天文台についてのスケッチも多く残っています。
山崎正光氏は「Porter氏もこのHolcomb氏の通信から製作法を知って、反射鏡製作ならびに愛好者になったという
ことを数年前のS&Tに発表して居られた」と記して、それに拠って自分と同様にHolcomb氏に反射鏡製作のアドバ
イスを受けていたことがわかった旨を記しています。
(「私の天文学経路」、天文ガイド編『彗星』誠文堂新光社 1975 所収 ;
なお、Porter氏が発表したという記載は誤りだと思うが、そのままにしておく)
山崎正光氏がいうSky & TelescopeのPorter氏の件は別にしても、Porter氏自身が別の論考の中でHolcomb氏との関係
を記しています。
山崎正光氏もPorter氏もHolcomb氏からアドバイスを受けていたことは事実ですが、両者の間に交流はなかったと
いうことだでしょうか。
ついでに、Sky & Telescope,January,1944に掲載されたATMの広告を添付しておきます。
ガラクマ様、紹介の河西氏の望遠鏡の件は「天界」にも載っていますが、諏訪の方では宮澤芳重氏に興味があります。
因みに、宮澤芳重氏の日記は現在、どちらに保管されているのでしょうか。どなたか、ご存知ではないでしょうか。
3 A.M. AND STILL AT IT 、「もう午前3時よ、いつまで磨いているの、早く寝なさい」といった感じでしょうか。
でもScientific American ,Feb.1926でのタイトルはTHE AMATEUR AT WORKになっています。
どちらが先なのか、よくわかりませんが。
Russell W. PorterについてはSky & Telescope,April,1949に追悼記事があります。
多才な方です。パロマ天文台についてのスケッチも多く残っています。
山崎正光氏は「Porter氏もこのHolcomb氏の通信から製作法を知って、反射鏡製作ならびに愛好者になったという
ことを数年前のS&Tに発表して居られた」と記して、それに拠って自分と同様にHolcomb氏に反射鏡製作のアドバ
イスを受けていたことがわかった旨を記しています。
(「私の天文学経路」、天文ガイド編『彗星』誠文堂新光社 1975 所収 ;
なお、Porter氏が発表したという記載は誤りだと思うが、そのままにしておく)
山崎正光氏がいうSky & TelescopeのPorter氏の件は別にしても、Porter氏自身が別の論考の中でHolcomb氏との関係
を記しています。
山崎正光氏もPorter氏もHolcomb氏からアドバイスを受けていたことは事実ですが、両者の間に交流はなかったと
いうことだでしょうか。
ついでに、Sky & Telescope,January,1944に掲載されたATMの広告を添付しておきます。
ガラクマ様、紹介の河西氏の望遠鏡の件は「天界」にも載っていますが、諏訪の方では宮澤芳重氏に興味があります。
因みに、宮澤芳重氏の日記は現在、どちらに保管されているのでしょうか。どなたか、ご存知ではないでしょうか。