ヤフオクを流れていく名機達

「古スコ広場」 懐かしの望遠鏡、昔欲しかった望遠鏡、古い望遠鏡や産業を語りましょう
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「原」
記事: 679
登録日時: 2023年6月14日(水) 19:16

Re: ヤフオクを流れていく名機達

投稿記事 by 「原」 »

フローライトの研磨は癖があります。ガラスではなく結晶なので異方性があり、硬さが方向によって違います。そのため普通に研磨していると十字方向に磨けている部分と磨きが悪い部分が生じてしまいます。ガラスレンズ研磨で一般的な高速研磨ではトラブル多いようです。
また、柔らかすぎて(モース硬度4で)砂目が残りやすく、普通のガラスよりも砂の管理が細かくなります。作業場の異物管理も重要。総じて生産性が悪いといえます。
さらに熱膨張が大きく、大型になると検査も大変(研磨熱の残りで変形)。熱膨張係数が大きいので昔の蒸着によるコーティングでは破損する事が多かったので、スパッタリングによる成膜が汎用化されるまでコートなしが多かったです。
現在では紫外線レーザー実験用などでも生産していますので製法は確立しているのでしょうが、コンシューマーレベルで請け負ってくれるところは少ないでしょう。

フローライトの素材はスパッタ用に最高級品が使われ、検査落ち品が他の光学機器へ流れます。スパッタ用は紫外域(可視光より短波長。1/2~1/3くらい短い。)で均一性(脈理)に敏感。レンズ直径も20cm超えで厚みは数センチ。これが10枚以上使われ、斜め入射の光線を使う(Fがむちゃくちゃ明るい)ので光路長は長大です。このため面精度も均一性も妥協無しです。
望遠鏡やカメラ用では1~2枚しか使わないし近軸光線しか使わないので規格としてはずっと緩くてOKです。
ひと頃、ロシア製のフローライト素材(ステッパーには無理なレベルの性能)の売り込みがあったが、日本では宮内の双眼鏡に採用されただけだったとか。。。
HG
記事: 42
登録日時: 2026年3月17日(火) 23:23

Re: ヤフオクを流れていく名機達

投稿記事 by HG »

ある日本の光学設計者とTECのユーリ氏が同じ事を言っていたのですが、
EDというと、FPL53。それに対してフローライトですが、フローライトは結晶なので屈折率のバラツキは天体望遠鏡の用途では皆無に近い。
ところがFPL53は、ロットによりバラツキが出る。
それに対処しようとして、屈折率指定をするとかなり高価な価格設定にされてしまう。
逆にロットごとに相方レンズとのカーブ調整するのも大変だ。
しかも最低受注ロット数がとうていさばききれる数量ではない。
むしろフローライトのほうが安いくらいだ。
ということで、フローライトを選択していました。
もっとも屈折率のバラツキは、相方レンズにもある話なので、FPL53が一概に使いにくいという訳ではないと思いますが、
トータルコストではむしろフローライトということなのだそうです。

フローライトレンズを使えなかったアメリカでは、アンチフローライトの人が多くて、
しばしば、「レンズの性能はレンズの組み合わせで決まるから、フローライトなんて必要ない。」
というアマチュアが多いです。クラウディナイツではいつもそういう話になります。
でも、
タカハシに聞いてみると、二枚玉だとフローライトの方が20%くらい性能が良い。だったかな?
みたいな事を言っていました。%の数字は記憶力の自信が無いので、無視してください。(笑
元ペンタックスの設計者も、「性能はフローライトには敵わない。」と言っていますし、日本では議論の余地は無いです。

三枚玉になると、設計の自由度も高くなるので、差はほとんど感知できなくなるのは事実です。
素材の性能よりは、面精度の影響のほうが遥かに大きい。
TOAみたいに空気レンズ+ダブルEDを使えばフローライトを超えてしまう。
このあたりが、高級な素材を二枚使うメリットですが、アメリカのアマチュアはそこまでの性能は要求しない。
「実性能で問題無ければそれでよい。」ということで、オイル接着三枚玉が一世を風靡したものです。

ツァイスのフローライトレンズのnull画像を時々見かけますが、ときどきクリスタルバウンダリーがありますよね。
それで良しとしたのでしょうが、価格を考えるとどうかな?とは思います。
その代わり、フリンジのターンダウンやアップは少ないので、そこはタカハシよりは良いのかな?とも思います。

クラウディナイツの主催会社の販売しているアストロノミックスだったかな?の二枚玉の磨きが素晴らしく良い。
ちょい球面収差はありますが、眼視用として上等な部類。
中華製で、たぶん笠井でも同スペックのものがあるはず。
ビクセンやタカハシにない125mmや150mmを出していて、日本産の望遠鏡の影が薄くなりつつあるところです。
みんながみんな鋭眼の持ち主で、シビアな観測をする訳ではないですから、
ここにも、「実性能で問題無ければそれでよい。」という思想がアメリカにはありますね。
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木村
記事: 241
登録日時: 2025年2月06日(木) 11:24

Re: ヤフオクを流れていく名機達

投稿記事 by 木村 »

じゃんく王さま.

>赤道儀のハウジングはアルミだったと思います。

 有り難う御座います。
赤経軸側のターンバックルが良いですね.
これ,マウントのガッチリ感には大きく寄与してるでしょう.
赤緯軸側のハウジングが長いのが格好良い.たぶん,これシャフトが貫通している構造でしょう?(鏡筒と一緒にバランスウェイトが回転するタイプ.)赤緯のクランプレバーの長いこと,長いこと.使い勝手良さそうですね.
赤経のクランプに手が届きますか?
ここだけ気になります.

 あと鏡筒の太さは普通サイズですね.
8cmだとビクセンあたりは9cm,
ニコンだと8cm用は9.5cmに作るみたいです.
 なんかニコンは,何処かのプロ用の大型望遠鏡の鏡筒を作るときに,なんかコントラストが悪くて「じゃ,鏡筒を太くしてみるかぁ」の一言で太くしたら改善した経験があるとか聞きました.(これは工場にお勤めの方から聞いた話しです)
だから太い鏡筒の屈折に憧れます.

 友人曰く,蛍石には艶出し研磨剤が存在しないそうです.イオン性結晶には酸化セリュウムとか酸化鉄(ベニガラ)の様な艶出し研磨剤が役立たずで,何十時間研磨しても曇りガラスのままなんだそうです.日高光学とか,私の友人はイオン性結晶を光学艶出しする方法を見付けたんでしょうね.友人は,研究所で使うような特殊な装置は使ってるはずがないので,たぶん水の代わりにゴマ油を使うとか,研磨剤に炭の粉を使うとか(銅鏡なんかではアリらしい)そんな事だったと想像します.

 さて,本題であります.
じゃんく王さま,その望遠鏡使い勝手は如何ですか?
見えっぷりは如何ですか?
「今まで,床の間に飾ってるだけで,使ってなかった(T_T;」
でも,結構ですよ.(^^
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じゃんく王
記事: 110
登録日時: 2023年6月15日(木) 04:11

Re: ヤフオクを流れていく名機達

投稿記事 by じゃんく王 »

木村さん

>使い勝手は如何ですか?
>見えっぷりは如何ですか?

星を良く見るための機材はほかにありますので
ユニトロンを組み立てるのはなにか特別な気持ちのときになります。
一式組み立てるのもなかなか難儀なんで普段は赤道儀だけ出してあって
眺めたり弄ったりしております。鏡筒の見え味ってのはべつに特別感もなく
長焦点屈折の優等生的な見え味とでもいいましょうか。
他の鏡筒とサイドバイサイドで見比べたとしてもわたしの駄眼では
差を表現できないのではないでしょうか。
なにより、ユニトロンで星を観ているということだけで満足しています。

添付画像は3インチと4インチの鏡筒保管状況ですが、ここから鏡筒を
おろして赤道儀にセットするという儀式はそうそう頻繁にできるものでもなく
星を観るだけでしたら駐車場にだしっぱにしてあるモーター付き赤道儀に
10センチのフローライト鏡筒をチャットと載せてものの5分で準備して
片付けも5分で、そっちのほうが随分気が楽ですもんね。
20250308WALL.jpg
青色つきこ
記事: 182
登録日時: 2023年6月12日(月) 23:44
お住まい: 日本/Japan

Re: ヤフオクを流れていく名機達

投稿記事 by 青色つきこ »

みなさま、こんにちわ。

じゃんく王さま、確か5cmもありましたよねぇ。それにアイピースも、いっぱい。
羨ましいかぎりです。すごい。

埼玉のユニトロンテレスコープのK氏は、ユニオン光学にいらした方なんですねぇ。
ユニオン光学は、日本精光研究所が天体望遠鏡を米国ユニトロン社に供給していたように、
顕微鏡を供給していた会社でした。
ユニトロンとは、縁のある方だったんですねぇ。

埼玉というと、日本精光研究所の創業者が育った寺院があります。
ちょっと交通の便がよくないような、でも行ってみたいような。
(^0^)コメト
記事: 530
登録日時: 2023年6月23日(金) 14:28

Re: ヤフオクを流れていく名機達

投稿記事 by (^0^)コメト »

曇天会議の皆様こんにちは

ユニトロンと言えばK氏で、近くにお住まいでしたので良く行きました。
富士見にショールームを構えたとかで、暇な時は近くの天文同好会仲間の
寄り合い所になってました。(^0^;

レンズレスシュミットとかの実用化?に向けて何かと開発しており、φ31.7㎜
サイズのアイピースの販売の時には「モニターやってくれ」と頼まれ、数本を
お借りしてお試しでした。8^0^8

いずれも楽な観察姿勢で使えて(当たり前か?)抜けの良い像を示し、合格!
返却しに行くと、貸与をお忘れのようで「アレ?」でしたが、成績は満足気。
確か双眼アダプタも借り出しては使わせて頂き、感謝感謝!m(_ _)m

ユニオン光学のお話しもされてましたが、(^0^)は門外漢なので話題に
付いて行けずpass。
その後、ユニオン製Nikon顕微鏡とやらにお目に掛かった思いですが、どんな
経緯でそうなったは?想像も付きますが、詮索は意味を成さない業界かも。。

K氏、オク様も今はだうしているのでせう?(^0^?
世田谷の駄菓子屋風の入り口の工場、何度か行きましたが今はだうなった?
また、顕微鏡関係の文献をお持ちで、何度かお借りしましたが、これは「光学」
の歴史であり、海外メーカの開発の歴史として貴重品と感じましたトサ。
アバター
木村
記事: 241
登録日時: 2025年2月06日(木) 11:24

Re: ヤフオクを流れていく名機達

投稿記事 by 木村 »

じゃんく王さま
 いや,鏡筒の飾り方が凄いですね.
なんか,古い日本刀を飾ってるようで・・・大刀,小刀という感じですね.
これじゃ,「見えっぷりは如何ですか?」なんてセリフは,日本刀を集めてる人に向かって「切れ味は如何ですかぁ?」って聞くようなものですね.
「いや,良く切れますよ.何時もは辻斬りをやってますけど,先日は2つ胴をやりましてねぇ,でも刃こぼれ一つ出来ませんでしたよぉ」なんて答える訳もない.
(^^

羨ましいコレクションです.
自分も,待っててみるかな・・・

原さま
 等方的なのはガラスの良いところで, 結晶なら必ず少しは非等方的になるので仕方ないですね.研磨ツールの重さを軽くするなどして,最後の方ほど圧力を下げるのは当然であります.反射の主鏡なんかでは,穴掘って軽量化してるのも世には出てきますけど,あれも一種の非等方的な素材ですね.
友達は器用な人で,四角いガラス板をシーシー磨いて光学テスト用の平面鏡に仕立ててました.だから方向によって硬軟のある鏡材でも気にしなかったんだと思います.

HGさま.
 人脈が凄いですね.
羨ましい.
あ,筒内気流の程度なら,★に望遠鏡を向けて,接眼レンズを入れないで,焦点位置にカッターナイフの歯でも入れれば見えるかも??.そのうち,やってみます.

青色様,コメトさま.
 ユニトロンとか,ユニトロンUSAとか,ユニオンとかワケが分からなくなりそうです.
今,板橋にユニオン光学ってのがありますけど,そこですかね?
無題2.png
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