以前からも話題になっていた「エイコー9㎝反射経緯台」。常連の方から、1台届きまして、私のと見比べておりました。
どうも過去の話が消化不良だったかもしれないので、再掲します。
https://yumarin7.sakura.ne.jp/telbbsp/j ... i?page=384
ちょっとまとめてみると
1.型式は6TH-155→STH-165→STH1800→STH2200→STH900 と変わったようでSTH900以外は定価に応じた型番改定だった。
2.初期のモデルはダイヤモンドにZ、途中から架台も変わってHOCマークとメーカーが変わったかもしれません。
3.特徴的なスパイダーは、回析対策か、コスト削減かは不明。最後は普通の3本スパイダーになった。
こんなサイトもありました。
http://www.fpi-protostar.com/cm-faq.htm#Anchor-55189
http://www.fpi-protostar.com/ftp/catalog.pdf
他に、自由雲台に乗ったファインダーとか、過去のお話も面白いですね。
エイコー9㎝反射経緯台
Re: エイコー9㎝反射経緯台
みなさま、こんにちわ。
ガラクマさま、わたしもエイコー9cm反射経緯台には、とても気になるところがありました。
エイコー9cm反射についての私の推論です。
(株)映光社は1952年に宮川正氏によって設立された会社で、創業は昭和11年とも昭和12年ともされています。
宮川正氏は大正4年(1915年)生れ、昭和11年(1936年)では21歳です。その前はアース光学に入社しています。
その(株)映光社が本格的な天体望遠鏡を売り出したのは、私の手持ち資料では1960年頃からです。
その製品からは小島修介氏との関係性が極めて強く感じられます。
(マクロ光学工業(株):1958.3~1960.2,日本テレスコープ工業(株):1959~1960.5?)
今回のエイコー9cm反射式経緯台についてですが、オリジナルは小島修介氏の3.5inch反射式天体望遠鏡なので
はないかと考えています。
どうして、エイコー9cm反射はD=90mm、f=840mmというスペックなのか。
国産の望遠鏡としては、どうしてなのか、よく理解できませんでした。
同スペックの光学系の製品(マクロ光学工業(株)製らしき)については、2024年にCNのモデレーターからの通知
で初めて知りました。
CNに投稿された写真からは、所有者によって既に手を加えられた跡が感じられ、オリジナルではないと思ってい
ます。
その反射式天体望遠鏡にあるラベルにある無限大∞のマークが、非常に興味深いのです。
製造業者は小島修介氏関連の会社、販売はアメリカンサーモウエア(ATCO)です。(輸出業者は大洋商会か?)
ラベルに記されたスペックがf=840mm、口径は3.5inch。
1961年カタログ(1枚もののパンフレット)のエイコー9cmの附属アイピースは、SR5mm,20mmでした。
ラベルからは附属アイピースは5mmと20mm、それに2倍バーローレンズであることがわかります。
SRは、1957年のアストロ光学(株)のカタログに現れており、これまでの同社のRはすべてSRと称されています。
∞のマークについては、マクロ光学工業(株)の商標、もしくは日本テレスコープ工業(株)です。
∞のマークは極初期のスイフト・インスツルメンツの天体望遠鏡に見られます。
※(株)映光社は、1962年に増資し社名も(株)エイコーに改称。
その後は、会社更生法適用。千葉光学硝子(株)の北岡昭氏が経営を引き継いだのは以前にご紹介したのとお
りです。
※ 日本テレスコープ工業(株)についての会社情報は非常に限られています。
ともかく、もう少し調べてみたいと思っています。
楕円に∞のマークについては、以前よりマクロ光学工業(株)と断定するには踏み切れない気持ちもあったの
ですが、とりあえずマクロ光学工業(株)としてきました。
今回、改めて記すにあたっては、日本テレスコープ工業(株)の可能性も否定するだけの資料もないことから、
しばらく「マクロ光学工業(株)もしくは日本テレスコープ工業(株)」としておきます。
ガラクマさま、わたしもエイコー9cm反射経緯台には、とても気になるところがありました。
エイコー9cm反射についての私の推論です。
(株)映光社は1952年に宮川正氏によって設立された会社で、創業は昭和11年とも昭和12年ともされています。
宮川正氏は大正4年(1915年)生れ、昭和11年(1936年)では21歳です。その前はアース光学に入社しています。
その(株)映光社が本格的な天体望遠鏡を売り出したのは、私の手持ち資料では1960年頃からです。
その製品からは小島修介氏との関係性が極めて強く感じられます。
(マクロ光学工業(株):1958.3~1960.2,日本テレスコープ工業(株):1959~1960.5?)
今回のエイコー9cm反射式経緯台についてですが、オリジナルは小島修介氏の3.5inch反射式天体望遠鏡なので
はないかと考えています。
どうして、エイコー9cm反射はD=90mm、f=840mmというスペックなのか。
国産の望遠鏡としては、どうしてなのか、よく理解できませんでした。
同スペックの光学系の製品(マクロ光学工業(株)製らしき)については、2024年にCNのモデレーターからの通知
で初めて知りました。
CNに投稿された写真からは、所有者によって既に手を加えられた跡が感じられ、オリジナルではないと思ってい
ます。
その反射式天体望遠鏡にあるラベルにある無限大∞のマークが、非常に興味深いのです。
製造業者は小島修介氏関連の会社、販売はアメリカンサーモウエア(ATCO)です。(輸出業者は大洋商会か?)
ラベルに記されたスペックがf=840mm、口径は3.5inch。
1961年カタログ(1枚もののパンフレット)のエイコー9cmの附属アイピースは、SR5mm,20mmでした。
ラベルからは附属アイピースは5mmと20mm、それに2倍バーローレンズであることがわかります。
SRは、1957年のアストロ光学(株)のカタログに現れており、これまでの同社のRはすべてSRと称されています。
∞のマークについては、マクロ光学工業(株)の商標、もしくは日本テレスコープ工業(株)です。
∞のマークは極初期のスイフト・インスツルメンツの天体望遠鏡に見られます。
※(株)映光社は、1962年に増資し社名も(株)エイコーに改称。
その後は、会社更生法適用。千葉光学硝子(株)の北岡昭氏が経営を引き継いだのは以前にご紹介したのとお
りです。
※ 日本テレスコープ工業(株)についての会社情報は非常に限られています。
ともかく、もう少し調べてみたいと思っています。
楕円に∞のマークについては、以前よりマクロ光学工業(株)と断定するには踏み切れない気持ちもあったの
ですが、とりあえずマクロ光学工業(株)としてきました。
今回、改めて記すにあたっては、日本テレスコープ工業(株)の可能性も否定するだけの資料もないことから、
しばらく「マクロ光学工業(株)もしくは日本テレスコープ工業(株)」としておきます。
Re: エイコー9㎝反射経緯台
確かにマクロ光学の同スペックのものがありますね。さすがです。
接眼部にあるひし形にZのマークが分かれば、解明に近づくと思って、探しますが見つかりません。
1959年、アストロ光学工業のL3型という望遠鏡の絵があります。口径は84㎜。
付属アイピースは6㎜でしょう。倍率表示140倍から逆算すると焦点距離840㎜です。
経緯台はチープで普通のものです。
接眼部にあるひし形にZのマークが分かれば、解明に近づくと思って、探しますが見つかりません。
1959年、アストロ光学工業のL3型という望遠鏡の絵があります。口径は84㎜。
付属アイピースは6㎜でしょう。倍率表示140倍から逆算すると焦点距離840㎜です。
経緯台はチープで普通のものです。
最後に編集したユーザー ガラクマ [ 2025年12月09日(火) 22:06 ], 累計 1 回
プライベートメッセージです
Re: エイコー9㎝反射経緯台
ガラクマさま紹介のアストロ光学工業(株)の広告には自社一押しのR-61スピカも載っていますねぇ。
広告掲載誌は、「鉄腕アトム」でしょうか。
エイコー9cm反射経緯台についてのまとめの、私なりの謎
① 形式については、当初6THと6が最初についていたのですが、1968年頃に6からSに変更しています。
6の意味は何だったのでしょうか。
取扱い開始時期に由来?
例えば昭和36年の6とか。1960年の6とか。
更に言えば、1960年代も終わるし、昭和のSに変更したとか。
TはTelescopeのT、反射式にはHを追記かなぁ。
② このHOCは先にも紹介しているようにヒトミ光学です。
ヒトミ光学は望遠鏡製造業者ではありません。(H.O.C日吉光学 ヒトミ 参照)
(株)映光社の1961年の1枚もののパンフレットには6TH-155が載っています。
この頃の製品は、まだ木製格納箱に入っていたと考えます。
どなたか木箱に入った9cm反射経緯台を見た方はいらっしゃらないでしょうか。
段ボールに入ったものは、いつからなのでしょうか。
"ダイヤモンドにZ"は、まだ謎ですねぇ。
成東商会にも9cm反射経緯台の同モデルがありましたねぇ。
③ 特徴的なスパイダーは、1950年代に国内の天文施設の望遠鏡で検討・採用されていたような。
どこだったか、思い出せませんが。電気科学館。
でも、剛性がダメだったとか。
※ 宮川正が本名と思いますが、宮川力は氏の別名?
1952年に映光社が株式会社に改組する前は代表者は宮川力なのですが。
広告掲載誌は、「鉄腕アトム」でしょうか。
エイコー9cm反射経緯台についてのまとめの、私なりの謎
① 形式については、当初6THと6が最初についていたのですが、1968年頃に6からSに変更しています。
6の意味は何だったのでしょうか。
取扱い開始時期に由来?
例えば昭和36年の6とか。1960年の6とか。
更に言えば、1960年代も終わるし、昭和のSに変更したとか。
TはTelescopeのT、反射式にはHを追記かなぁ。
② このHOCは先にも紹介しているようにヒトミ光学です。
ヒトミ光学は望遠鏡製造業者ではありません。(H.O.C日吉光学 ヒトミ 参照)
(株)映光社の1961年の1枚もののパンフレットには6TH-155が載っています。
この頃の製品は、まだ木製格納箱に入っていたと考えます。
どなたか木箱に入った9cm反射経緯台を見た方はいらっしゃらないでしょうか。
段ボールに入ったものは、いつからなのでしょうか。
"ダイヤモンドにZ"は、まだ謎ですねぇ。
成東商会にも9cm反射経緯台の同モデルがありましたねぇ。
③ 特徴的なスパイダーは、1950年代に国内の天文施設の望遠鏡で検討・採用されていたような。
どこだったか、思い出せませんが。電気科学館。
でも、剛性がダメだったとか。
※ 宮川正が本名と思いますが、宮川力は氏の別名?
1952年に映光社が株式会社に改組する前は代表者は宮川力なのですが。
Re: エイコー9㎝反射経緯台
6THとSTHの謎は、興味深いですね。
1968年のカタログはありませんが、1967年と1969年のはあります。
1967年 9㎝反射は6TH155、6㎝屈折には、焦点距離700、710、900㎜のものがあります。
1969年 9㎝反射はSTH155、6㎝屈折には、焦点距離710、900、910㎜のものがあります。
どちらの年も1社供給ではなかったようですが、製品に目立った差が見つかりません。
1967年のに、すべての型式の写真がないのが残念です。。
製品のラインナップの変化から、型式名変更の背景は読み取れません。
1968年のカタログはありませんが、1967年と1969年のはあります。
1967年 9㎝反射は6TH155、6㎝屈折には、焦点距離700、710、900㎜のものがあります。
1969年 9㎝反射はSTH155、6㎝屈折には、焦点距離710、900、910㎜のものがあります。
どちらの年も1社供給ではなかったようですが、製品に目立った差が見つかりません。
1967年のに、すべての型式の写真がないのが残念です。。
製品のラインナップの変化から、型式名変更の背景は読み取れません。
プライベートメッセージです